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第八話『特定災害対策局』
あの時と一緒だ。『目覚めの祈り』を踊った時のように、翼は意識を失ってしまった。慌てて駆け寄ると、レオが光に包まれて姿を消してしまった。その後すぐに桜井の部下が「ウルガが東京湾に出現したそうです!」とタブレットを桜井に見せた。 「……おかしいな」...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 8分
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第七話『ハカイスルモノ、マモルモノ
燃え盛る大地をアルヴァは進んでいく。一歩踏みしめる毎に世界は揺れ、人々の絶望は深まっていく。あまりにも巨大で、あまりにも凶暴で、あまりにも強力。その威容に畏れを抱いた者達は体を竦ませ、身動き一つ取れなくなっている。逃げる事を選べた者達も、思考に割ける余裕はなく、混乱し、避難...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 6分
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第六話『導きの祈り』
はじめ、第2護衛隊群第六護衛隊こんごう型護衛艦『きりしま』の船長、|飯島悠仁《いいじま ひさひと》一等海佐は護衛艦隊司令官の|横溝忠篤《よこみぞただあつ》海将から下された命令に耳を疑った。 きりしまに搭載されたイージスシステムによる東京湾沖に出現した巨大生物の追跡。海洋研究...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 11分
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第五話『護国島』
幸人さんに案内されながら洞窟の中を進んでいく。光源の正体はヒカリゴケだった。微かな薄緑色の光に照らされて、なんだか異世界に迷い込んでしまったかのようだ。 小学校の頃、康平の姉のさやかさんに遊園地へ連れて行ってもらった事がある。その時に入ったお化け屋敷を思い出した。オレが怪談...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 10分
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第四話『地の竜の伝説』
「地の龍って、知ってる?」 龍鳴山に向かって歩きながら健吾が言った。 康平と二人揃って「知らない」と言うと、健吾はカバンから一冊の本を取り出した。タイトルには『大和龍神伝説』と書いてある。 「太古の昔。人間が現れるよりも前、この世界には大いなる存在がいたんだ」...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 7分
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第三話『夢現』
気がつくと、不思議な場所にいた。雰囲気的にはテレビで観た外国の聖堂のようだけど、あちこちに植物が生えている。目の前には巨大な台座があって、その上には、これまた巨大な卵がある。動物園で観たダチョウの卵なんて比較にならないほど大きい。大型のワゴン車がまるまる一台入っていそうなサ...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 7分
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第二話『目覚めの祈り』
ゾンビを散々狩りまくった後、翼は夕飯を作るために部屋を出て行った。キリも良かったからゲームを中断して、俺は坂巻から借りた本を読み始めた。坂巻の方も別の本を読んでいる。たしか、翼に勧めていた『贄守の巫覡』という本だ。 実のところ、俺と坂巻は友達と呼べるほどの仲じゃない。坂巻は...
雪女 雪代
2024年6月19日読了時間: 12分
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第一話『贄守 翼』
|贄守《にえがみ》|翼《つばさ》は仕来りという言葉が大嫌いだ。その言葉の為に幼い頃からよく分からない勉強を強要され、よく分からない舞いを踊らされ、よく分からない歌を歌わされてきた。それでも我慢してきた。 翼には両親がいない。幼い頃に交通事故で死んでしまった。だから、老骨に鞭...
雪女 雪代
2024年6月17日読了時間: 9分
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プロローグ『偉大なる死』
この世界には人智を超えた生物が存在する。ある者達は彼らを神と崇め、ある者達は彼らを真の王と敬い、ある者達は魔獣と恐れた。人類にとって、彼らは天災の一種であり、決して抗う事の許されない存在だった。 それも今は昔のこと。2022年現在、人類の多くは彼らの存在を空想の産物だと信じ...
雪女 雪代
2024年6月17日読了時間: 6分
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